セクハラ患者への怒りの対処法

医師と看護師の間ではセクハラに対する意識改革がかなり進んでいますが、患者と看護師の間ではセクハラにまつわる問題が根強く残っています。
患者は病院にお金を払う立場であるため、自分はお客様だ、という意識があるのでしょう。
具体的には看護師に向かって「ちょっとポッチャリしたんじゃない?」とか、「結婚適齢期なのにどうしていつまでも独身でいるの?」といった言葉を平気で投げかける患者がいます。
このような事例のときに看護師は患者に対してムッとした態度をとってはいけません。
セクハラ発言をする患者は看護師のリアクションを見て楽しもうとする一面があるので、患者のセクハラに反応するのは相手の思うツボなのです。

セクハラをされた方の看護師は、患者が楽しんでいる様子を見てますます怒りの感情を溜めてしまいます。
この状況では顔色を変えずに何も聞こえなったフリをしたほうが怒りを上手くコントロールできるのです。
何のリアクションももらえずに戸惑っている患者の表情を見れば、看護師の怒りも自然と収まることでしょう。
それでも患者がしつこくセクハラをしてくるのであれば、次の患者様を待たせておりますので、と言ってその場を離れることが推奨されます。
怒りが抑えられないからと、患者に向かって「セクハラ発言を奥さんに伝えてもいいんですか?」などと言って相手を追い詰めてはいけません。
患者と看護師の間に怒りの連鎖が生まれ、お互いに感情のコントロールができなくなってしまいます。
看護師がリアクションをとらなければ、患者はセクハラ発言をしたことを恥ずかしいと思い、両者に怒りの感情が溜まる可能性は低くなるのです。

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